TUGUMIつぐみ

TUGUMI(つぐみ)

TUGUMI(つぐみ)

病弱で家族に大切に育てられたためわがままで乱暴な、でも芯が強くて頭がいいつぐみと、お互い認めあう親友でもあるいとこのまりあ。
この二人をとりまく物語。
どうしてウチに吉本ばなながわりとたくさんあるのか、この小説を読み返して分かりました。
めちゃくちゃ好きなタイプの小説でした。たぶん、これが最初で続けていろいろ読んだのでしょう(そしてフェードアウト・・・)。
なにしろ文章が、表現がきれい、だったり「ピンっ」ときたり、優しい感じです。つぐみの乱暴さはキョウレツだけど。
たとえば好きなフレーズ、、、、。
「『やさしさ』が陽に透けて落とした花びらのシルエットのような陽子ちゃんの人柄について・・」(陽子というのはつぐみの姉)
「顔を見てると手に持ってるソフトクリームとかをぐりぐりってなすりつけてやりたくなるくらい好きなんだ」(ボーイフレンドの恭一についてのつぐみのコメント)
「おまえは本当に、どうしてそんなにマヌケなのに、きちんとした大きさで物事を測れるのでしょう。不思議でなりません。」(つぐみがまりあにあてた手紙のなか)
そして登場人物がそんなつぐみをいつくしんで、愛しく思っている様子が丁寧に書かれてて、泣ける。
潮風がふく海辺の町の景色とか、音とか、きらきらと映像になる感じ。シンプルに、あんまりひねらないで書かれているからかな?
最後は久しぶりに本読んで泣きました・・・あぁ、私って単純。。。
映画(1980年!)は見てないけど、牧瀬理穂が主演、そういえば大学の学園祭のイベントに出演してたな、そういう年代、まりあが中嶋朋子、うんうん。恭一が、、、、真田広之っ???上過ぎないか???