天地人

天地人〈上〉天の巻

天地人〈中〉地の巻

天地人〈下〉人の巻

大河ドラマの原作はかならず読むようにしている（というより読みたくなって買ってしまう）。
戦国時代のメインストリームの、すこし支流の部分で活躍した武将の話。
大変、面白かったです（笑）。
兜の「愛」の前立で有名な（有名じゃないか）直江兼続。上杉謙信の息子、上杉景勝に一生仕えたブレーン。
背が高くて、ハンサムで、頭がよくて、情に厚くて、自分の手柄より、天下取りより、上杉の家、領地をおさめ守った一生。
若くして織田信長に拝謁し、豊臣秀吉が家臣にしたがり、上杉にいちゃもんをつけた家康にビシャっといわゆる「直江状」をつきつけ決別を宣言したり、
真田幸村や石田三成との心通い合わせた交流、などなど食い入って読んでしまうエピソード満載。
本能寺の変で信長が暗殺された後も、「誰につくか！」という判断を迫られ、、それを間違えればもう滅びることが決まってしまう、、、。
それにしても戦国時代、前に攻めれば後ろが手薄になり、味方と思っていた者が寝返り、、、。まさに将棋のような駆け引き。
やっぱり徳川には勝てない、との判断は正しく、その大もとは「民を守ること」「家系を守ること」。武士は、やっぱり民を守ることが仕事。
無駄死はあってはならない。。。
一家取りつぶしにはならなかったけど、結局配置換えで上杉家は越後から米沢へ。そして世は江戸へ、、、。
でも米沢を素晴らしい国にする礎を作った兼続。その心は上杉鷹山（←米沢といえば鷹山、そして藤沢周平）に受け継がれ、、、。

3巻読み終えたあと、母親（←かなり読書家）に貸したらあっという間に読んじゃったとのこと。で、やっぱりNHK大河の妻夫木クンはイメージが違う！！！、、、と。まぁ、いいじゃないですか。ワタシは「あると思います」。