「しゃべれどもしゃべれども」 佐藤 多佳子

しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫)

しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫)

「読後いい人になってる」率100%、、と、別の小説の巻末の案内に書いてあって、「お、これは!」と思った小説。いい人になりたくてしようがないワタシにはもってこい!!
友人a-donがレビューを書いていたので「貸してくれ」とお願いしたところ、「図書館で借りて読んだんだ」と言われてがっかりしてたら、、、文庫になってた!

二ツ目」で行き詰まっている噺家の今昔亭三つ葉が、人間関係で悩んでいるいとこの良や、話し方セミナーで出会った十河、関西弁でいじめられている頑固な小学生優に落語を教えるはめになる話。そこに強面元プロ野球選手の湯河原も参加し、、、この個性豊かな顔ぶれでいったいどうなっちゃって行くんだろう、、。

奇妙なつながりで「団結」した、「友情」の物語。世代も性格も、環境も違う5人。5人のキャラが立ってて、最高です。このなかで、ワタシは、、っていうと、「三つ葉さん」かな?(主人公やん!)って、自分がもっとがんばって、しっかりしなきゃなんないのに、人の世話やくはめになっちゃう感じ?。。。
きっと三つ葉さんはかに座のO型に違いない!!
ま、ワタシは人のお世話はしてないけど、かなり、共感できるし、主人公に同化して読んだよ(あつかましい?)

映画とか観てても「劇中劇」が大好きなんで、優の落語の発表会のところなんか、サイコーでした。、、ま、ラストの三つ葉と十河のシーンはワタシ的にはいらないかな、、と思ったりしたけどね。

で、読後いい人になれたかというと、、それは微妙です。