エイジ 重松 清エイジ (新潮文庫)作者: 重松清出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2004/06/27メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 144回この商品を含むブログ (108件) を見る

中学生日記」って、今もやってるのかな、やってても昔みたいに毎週とかやってないかな。取り上げる内容も、今の時代の中学生の問題なんだろうな、いろいろなシチュエーションで、で、問題提起して、話は完結しないで終わったような。観た後、どう考えるか、みたいな。金八先生みたいなカリスマ教師は出てこなかったよな、たしか。
この小説も主人公は中学生で、学校での悩み、クラスメイトとの関係、部活、恋とか、いじめとか、仲間はずれとか、、、そんな日常で、最近、自分の住んでいるニュータウン周辺で、通り魔事件が頻発していて、、。

以下ネタバレあり。

生徒に割と好かれていて、「いい先生だよな」と言われてる担任の先生。
「いつか、先生は、死ぬほど悲しい目にあっちゃうんじゃないだろうか」
と、主人公のエイジは思う。「生徒にナイフでさされるとは思わないけど、もっと違う種類の悲しみを味わうはめになっちゃうんじゃないか」
これが、伏線。
教師って、一生懸命やってても、答えなんか出ないし、やっぱり裏切られたりうちのめされたりするんだろうな、と子供ながらに思うんだ、彼は。

で、その通り魔の犯人が、実は同級生だった。という、非日常の出来事の中でのエイジの心の動き。
これは巻末の解説を読んで「なるほど」と思ったんだけど、
エイジのクラスメイトのつかちゃん(悪ぶってるけど、根は真面目)は、被害者に自分を同化して、また、自分の母親に重ね合わせて、犯人を憎む。
タモツくん(クールな秀才)は、自分とは関係ない、という立場をつらぬく。
エイジは、犯人の少年に自分を重ね合わせる、同じことを発作的にしてしまう自分をイメージしてしまい、恐怖を感じる。

云々。この解説の分析はかなり、面白いです。

で、あまり関係ないけど、エイジはバスケ部で実力でも人柄でもキャプテン候補だったんだけど、膝の故障で、バスケ部を休部している。
オスグットシュラッター病という骨の病気で、成長期の男の子によくある病気で、激しい運動のせいで骨の成長になんか影響して膝が痛む病気なんだけど、これ、ワタシも小学生の高学年くらいのときになって、(女の子だし、たいして激しい運動もしてないけど)膝の骨にぶっとい注射を何回か打ったなあ、、。
すごく痛かったような。膝の下っかわの骨がボコっと飛び出して、正座すると床にあたって痛くて、座ってられなかった思いでがある。
で、ちょっと懐かしくなっちゃった。