チームバチスタの栄光

チーム・バチスタの栄光

チーム・バチスタの栄光

このミステリーがすごい!」大賞を受賞した医療(?)ミステリー。ミステリーっていってもかなりコミカル。
世界的に実力を認められている優秀な外科医が率いるバチスタ手術チームで立て続けに術中死が起こる。
「バチスタ手術」とは、拡張型心筋症という心臓が肥大してしまう病気に対しておこなう外科手術。テレビドラマ「医龍〜Team Dragon」=(主人公の外科医は坂口憲二)で、バチスタという言葉を知り、そのドラマ放送中に、毎日新聞の記事でこの作品のタイトルと、現役の病理医であるこの小説の作者のことをみて、帰り道、ついつい買ってしまった、、。単行本なのに、、、。
で、内容はというと、さすが選考委員会の全会一致で大賞になっただけあって、面白い!!登場人物のキャラクターがホントにしっかりしてる、というか、可笑しい。
病院長から内々にバチスタチームの調査を依頼された主人公の神経内科医田口が(なぜ自分が?)と不思議に思いながら仕方なく調査を開始する。そのバチスタチームのスタッフをひとりひとり聞き取り調査するんだけど、スタッフそれぞれの言い分やインタビューで見せる性格に読者(特に単純な私)は完全に振り回されてしまう。
そして、途中で「もうこれいじょう自分ではムリです」とギブアップしたところで、その内科医の100倍くらいすごいキャラクターの調査官白鳥が現れ、主人公の座をさらってしまう。(物語は田口の語りで進むが、、。この田口先生の力の抜け加減が最高にいいのです、、。)

それで物語は急展開していくんだけど、最後の最後まで謎は解けない。でも最後には、手術チーム内のことも明らかになるし、おまけになんで田口医師が呼ばれたのかもクリアになる。

続編も出ても面白いかも、でもそのとき主役は田口なのか、白鳥なのか、、。それとも、、主人公がはれそうなキャラがほかにも多数。。