クライマーズ・ハイ

クライマーズ・ハイ (文春文庫)

クライマーズ・ハイ (文春文庫)

単行本で出版されたとき、タイトルに惹き付けられて読みたいと思ったが、タイミングを逃してしまい文庫になるのを待っていた本。
NHKでドラマ化され、絶対見ようと思ってたのにこれも見逃してしまった。主人公の記者、悠木役は佐藤浩市だったようだ、、。

タイトルにあるように、岩登りに出かけるところから物語は始まるが、山の話ではない。岩登りを教えてくれた同僚である友人とその息子、そして自分の家族との人間ドラマ(って言ったら軽いけど)をバックグラウンドに、そういったものを背負いながらも、やはり記者である仕事に人生をかける主人公。1985年の御巣鷹山のジャンボ機墜落事故、群馬の地元紙の記者である主人公は、事故の全権デスクとなる。墜落地点が県内であれば、地元紙として「ウチの事故」となり新聞としてのかかわり方が変ってくる。「長野であってくれ、、」。
未曾有の大事故をめぐる、記者たちの必死の取材と心理状況、警察や他の新聞社とのかけひき、人の命の大きさは同じはずなのに、大事故の影に隠れてしまった「小さな」事件、そういったものをからめて、ものすごい緊迫感でストーリーは進んでいく。
読んでいてグッとくること多々、、。